喉と耳が同時に痛むことは、普段あまり起こることではありませんね。
よくある原因としては、風邪を引いたり鼻炎になったときが考えられますが、
左の耳と喉が痛いときは本当に風邪や鼻炎が原因なのでしょうか?
左の耳と喉には、何か意味がある?片方の耳や喉が痛いのはストレスが原因?それとも何か重篤な病気のこともある?
左の耳が痛くなる原因と、喉と一緒に痛むときの理由をまとめました。
左耳が痛くなる原因は何?
左の耳だけが痛むとき、そこのはもちろん片方の耳だけが痛む原因が必ずあります。
耳は左右両方についていて、基本的にどちらの方向も同じように作られています。
突然に耳が痛む病気は、主に鼓膜の内側すぐの中耳が炎症を起こす「中耳炎」、
あごの関節で起こる「顎関節症」、耳ではなく喉が炎症を起こした影響で耳が痛む「喉頭炎」、
ほかにも偏頭痛や後頭神経症といった頭の神経痛や頭痛も候補に挙がりますね。
その中でも、顎関節症はあごの左右どちらも同じように痛むことが多く、左の耳だけが痛むことはあまりないでしょう。
耳が痛む症状がある病気の中で、一番多い原因は中耳炎ではないでしょうか。
中耳炎はプールや海で水遊びした後になる病気のイメージですが、意外と風邪た鼻炎が元でも起こる病気です。
水遊びが原因で起こる中耳炎は、水に潜った際に耳から中に水が入り込み、
鼓膜を超えて中耳に留まったために起こる炎症ですが、風邪や鼻炎が原因で起こる
中耳炎は喉や鼻が炎症を起こして、細菌やウィルスが含まれた鼻水や唾液が
咳やくしゃみで耳管へと流れ込み中耳へ運ばれて炎症を起こします。
耳管とは鼓膜の奥の空間の中耳と、喉と鼻の奥でつながっている部分とつなぐ器官で、
主に耳の中の気圧を害気圧同じように調節する機能を受け持っています。
高い山に登ったときや、耳鳴りがするときに行う耳抜きで動かしている部分といえば馴染みがあるかもしれませんね。
耳は左右同じ作りをしていますが、鼻のように隣り合っていないので器官としては左右で独立しています。
中耳炎などの病気でない場合は、耳かきのしすぎなどで耳の中が傷ついていることが多く報告されています。
左の喉と耳が痛い場合は?
左の耳だけが痛いときの原因はいくつか考えられましたが、
耳だけでなく左側の喉も一緒にいたい場合はどうなのでしょうか。
耳と喉は頭の中で耳管を通してつながっていますので、当然どちらかが
不調になればもう一方も大いに影響を受けて症状が現れます。
耳の喉もともに痛みがあるときは、喉の扁桃腺が炎症を起こしている「扁桃炎」か、
扁桃腺だけでなく喉全体が炎症を起こす「喉頭炎」が主な原因と思われます。
扁桃腺は喉の表皮にごく近いところにある免疫器官で、喉や鼻から入ってきた
細菌やウィルスに最初に立ち向かうために、水分不足や疲労が続いているときに炎症を起こしやすい器官でもあります。
扁桃腺は左右両方にひとつづつありますので、片方だけ炎症を起こして
もう片方は健康、といったことが多く、左右どちらかだけ痛むこともしばしばあります。
また、扁桃腺は喉の上部にあるために鼻や耳管にまで炎症が及び、
炎症を起こしている側の耳が一緒に痛むことがよくあるために、一番ポピュラーな原因ではないでしょうか。
喉頭炎は扁桃炎以上にさまざまな原因で起こる炎症で、細菌やウィルスだけでなく
焚き火やタバコの煙・排気ガスを吸っただけでも起こりうる炎症です。
喉頭炎も他の喉の炎症と同じで、治療が遅れると鼻や耳にまで炎症が広がり、全体的に炎症を起こします。
ストレスが関係しているの?
耳と喉が一緒に痛む原因の病気をいくつかみてきましたが、
炎症のように細菌や煙などの原因がなくストレスで耳が痛む病気もあります。
ひとつに「メニエール病」という病気があり、メニエール病は耳鳴りや
難聴・めまい・耳の痛みが起こる病気で、ストレスや睡眠不足、
疲労などの生活の乱れがきっかけとなって内リンパ水腫が出来て神経を圧迫する病気です。
メニエール病ではないものの、一時的にメニエール病と同じ神経が圧迫されて
良く似た症状が起こる病気もあり、これらもストレスが一因になっていることが多くあります。
もうひとつに「突発性難聴」の可能性も高いといわれいます。
突発性難聴は決定的な原因は特定されていませんが、やはりストレスや生活の乱れが原因とされています。
突然片方の耳が聞こえなくなる・聞こえづらくなるといった症状が現れる突発性難聴は、
人によっては耳鳴りやズキンズキンと耳の奥が痛む・めまい・耳の中の閉塞感を感じると報告され、
聞こえ方以外の症状は個人個人で大きく変わります。
メニエール病や突発性難聴は炎症や傷と違い、専門の治療を要しますので
少しでも普通の痛みや聞こえ方と思ったら耳鼻咽喉科を受診しましょう。
まとめ
左耳が痛む原因は、中耳炎や顎関節症・喉頭炎の可能性があります。
左の耳と一緒に喉も痛いときは、喉頭炎のほかに扁桃炎の可能性が高いでしょう。
ストレスで耳が痛むときもあり、主にメニエール病や突発性難聴が挙げられます。