「眼鏡をかけると近視が進んでしまう」「遠くの景色を見ると視力が回復する」

こんな話がよく出回っていますね。

 

この言葉を信じ、長い間メガネを我慢して過ごしている人もいるのではないでしょうか。

しかし、近視はメガネをかけないでいれば治るものではありません。

 

また、「遠方凝視トレーニング」と呼ばれる視力回復法には重要なコツがあります。

近視とメガネの関係、遠方凝視トレーニングのコツについてまとめました。


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近視が進む原因は何なの?

出典:astaxanthin-lab.com/

 

眼は、対象物との距離に応じてレンズ(水晶体)の厚みを変化させることでピントを調節します。

この調節をするのは水晶体とつながる「毛様体筋」という筋肉で、近くを見る時には緊張し、遠くを見る時にはゆるむようになっています。

 

近視は、近くを見続けることで毛様体筋が凝り固まってしまう一時的な状態から始まります。

この初期段階で毛様体筋の緊張をほぐすことができれば、また遠くが見えるようになります。

しかし、毛様体筋の緊張状態が続いてしまうと、眼球の奥行が長く伸びてきます。

 

出典:ひたちの眼科.com/

 

こうなることで近くのものは毛様体筋を使わなくても見えるようになるわけですが、反対に遠くのものはますます見えにくくなります。

もし視力検査で重度や極度の近視と言われたら、多くの場合は眼の構造自体が変形しています。

 

一度こうなってしまうと、毛様体筋をほぐすマッサージやトレーニングでの回復は難しくなってきます。

このように、近視の原因には2つの段階があります。

 

・毛様体筋が一時的に凝り固まった
・毛様体筋の緊張をほぐさなかった為に、眼球自体が変形した

 

視力回復のキーポイントは、メガネではなく「毛様体筋」であることが分かりますね。

 


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メガネが毛様体筋に与える影響は?

では、メガネをかけると毛様体筋にはどんな影響が出るのでしょう?

メガネをかける時に問題なのが、「メガネの力だけではっきり遠くが見えてしまう」ということです。

 

毛様体筋が凝り固まったままでも不都合がなくなると、筋肉をコントロールする脳が「このままでいいんだ」と勘違いしてしまい、かえって緊張が解けなくなります。

反対に、近くのものは前よりも見えすぎる状態になります。

 

毛様体筋にはさらに負荷がかかり、近視が進む原因になってしまいます。

実際に眼科では、子供の近視にはメガネを処方せずに回復傾向を見ることがあります。

 

かといって、裸眼で過ごしていれば自然に毛様体筋の緊張が解けるかというと、そうではありません。

毛様体筋の緊張をほぐすには、ある程度の期間をかけて意識的にトレーニングする必要があります。

 

見えない状態で過ごしているだけでは近視はよくならず。生活上の不便でしかありません。

また、無意識に顔をしかめて物を見ることで眼球の変形をまねくおそれもあります。

 

このように、視力回復に重要なのは、「強張った毛様体筋を少しずつほぐすこと」です。

弱めの度数のメガネであれば、使っても問題はありません。

 

 

遠方凝視トレーニングの正しいやり方は?

毛様体筋の効果的なトレーニングとして、「遠方凝視トレーニング」があります。

夜空の星など遠くの景色に意識的にピントを合わせることで、毛様体筋を柔軟にすることができます。

<屋外に向かって行う方法>

遠くの景色(山や夜空の星など)を、10~20秒間凝視します。これを3~5回行います。

 

<室内で行う方法>(人差し指やボールペンなどにマークを付けて行って下さい)

(1)マークが両目の中間に来るように腕をまっすぐ伸ばす
(2)マークを凝視、マークのピントがぼやける位置(10cm程)まで近づける
(3)凝視したまま、今度は素早くペンを遠ざける
(1)~(3)を約3分ほど繰り返します。片目だけ視力が悪い人は、そちらを優先すると効果が高くなります。

文章・図 出典 affinfom.com/

これらのトレーニングのポイントは、「見ることに意識を集中させる」ことです。

ぼんやり見ているだけでは毛様体筋は働きません。

 

また、「あと少しで見えそうなくらいの対象物を選ぶ」ことも重要です。

全く見えない物を相手にすると、脳があきらめてしまうのです。

 

同様の理由で、凝視する時間は10~20秒以内で一旦切り上げ、脳をリフレッシュさせながら行います。

まばたきも忘れないように行って下さい。

 

これらのトレーニングを長期間持続していけば、視力測定の結果が徐々に良くなっていくことが期待出来るかもしれません。

 

 

遠方凝視トレーニングでメガネやコンタクトレンズは外した方がいいの?

遠方凝視トレーニングは、やや見えにくい位の状態で行うのがベストです。

全く見えない状態で行うとかえって効果が出ないので、度数の弱いメガネやコンタクトレンズなら着けたままでも問題ありません。

 

ただし、視力回復のためにはもう一つ注意すべきポイントがあります。

寝る1~2時間前にはメガネやコンタクトを外しましょう。

 

寝る前は近くを見る時間が長くなります。

寝る直前までメガネ等を着けていると、毛様体筋が緊張した状態で眠ることになり、寝ている間に疲労が溜まってしまいます。

 

特に最近は寝る前にスマートフォンやパソコンを見る人が多いので、トレーニングの効果が薄れないように気を付けて下さい。

 

 

まとめ

視力回復とメガネの関係、遠くを見るトレーニング方法についてまとめましたが、いかがでしたか?

近視が進むのは水晶体をコントロールする毛様体筋の不具合によるものです。

 

視力回復のためには毛様体筋の正常な働きを取り戻す必要があるので、弱い度数のメガネやコンタクトレンズを補助的に使いながら意識的にトレーニングをしましょう。

 

また、毛様体筋をほぐすための遠方凝視トレーニングには、効果を出すためのコツがあります。

今回紹介したコツを参考にしながら行ってみて下さいね。