腰の右側が痛い・・女性でそんな悩みを抱えている人はいませんか?
女性は男性より筋肉がつきにくいことから、腰痛に悩まされる人が多いと言われていますが、
片側に集中する痛みには特に注意すべき病気や様々な原因が考えられます。
右腰が痛い場合の原因や治し方について調べました。
女性はなぜ腰痛になりやすいの?
女性が男性よりも腰痛になりやすい要因には、筋肉量のほかに次のようなものがあります。
冷え性になりやすい
これは、先に述べた筋肉の問題とも係わっています。
筋肉がやせると血行が悪くなり、冷えの原因になります。
また、スカートやショートパンツ、スキニーパンツなどによる下半身の露出や締め付けも冷えを招いています。
ハイヒール
女性らしいハイヒールも、足を締め付けるとともに腰に負担をかける原因になります。
ヒールが高いほど骨盤が前傾した不安定な状態で体重がかかることになり、腰痛を引き起こしやすくなります。
女性ホルモンの関係
月経時に大量に分泌される女性ホルモンは、直接生理痛の原因になるだけではなく、閉経後には急激に減少することで骨質を低下させます。
骨質の低下は骨格のゆがみやずれなどにつながり、腰痛の原因になります。
自律神経の問題
女性は体の機能を調節するホルモンの分泌が不安定になりやすいので、しばしば自律神経の乱れによる不調に悩まされることになります。
生理前でもないのに、なんとなくだるく、眠気がひどい・・そんなことがあるものです。
心配して病院に行っても、何も異常が見つからないということもしばしば。
そのような不調が、さらに腰痛や風邪を引き起こすきっかけになってしまうこともあります。
このように、女性には腰痛になりやすい要因が沢山あり、若いころから慢性的な腰痛に悩まされる人も少なくありません。
次章では、具体的にどんな症状があり、痛みを和らげるために何に気を付けたら良いのか?ということを見ていきましょう。
右腰が痛い時の症状は?効果的な対処法は?
右腰が痛い時に考えられる原因は、大きく分けて3つあります。
・骨格や筋肉のトラブルによって、右側の神経が圧迫されている
・生理痛
・内臓の病気
具体的な症状として主なものは次の通りです。
骨格や筋肉のトラブル
これらが原因の場合は、体を動かした時、長時間立っている時に痛みが出るのが特徴です。
痛みを改善するためには、整形外科で適切な治療を受けましょう。
<腰椎椎間板ヘルニア>
出典:aozora-youtsu.com/
腰の骨(腰椎)の間にあるクッション材(椎間板)が本来の位置から飛び出し、周囲の神経を圧迫することで痛みやしびれが発生します。
腰だけではなく、足の方にも痛みやしびれが出るのが特徴です。
<脊椎管狭窄症>
腰椎の中にある神経の通り道(脊椎管)が狭くなり、神経が圧迫されて痛みやしびれが発生します。
脊椎管が狭くなる原因には、周囲の組織が分厚くなることや、骨格のゆがみによって骨のパーツがずれてしまうことなどがあります。
側弯症
出典:matsuoka-seikei.jp/
背中の骨が片側へ曲がり、ねじれも加わる病気です。
原因ははっきりしないことが多いのですが、女性に多く発症することが分かっています。
背骨のゆがみによって影響を受ける部分に腰痛が起こりやすくなります。
側弯症は成長期に発症することがほとんどですが、大人になってゆがみが進行してから腰痛などの自覚症状が表れることもあります。
<腰の筋肉痛や筋膜炎>
腰の筋肉や関節に負担がかかることで炎症が起きる、一般的な腰痛の症状です。
運動や腰を使う仕事の後に痛みが発生し、脚部に異常が見られない場合はこの症状が考えられます。
腰の痛い部分に湿布を貼り、安静にしていれば3~4日で痛みが治まります。
早いうちにストレッチなどで腰の筋肉を伸ばしていくと治りがより早まります。
生理痛(月経痛)
生理痛による症状で多いのが腹痛や腰痛です。
月経は受精のために厚くなった子宮内膜を排出するためのものですが、月経を促進する
「プロスタグランジン」という女性ホルモンが過剰に働くと腰痛を引き起こすことがあります。
また、もともと卵管が狭いことで生理のたびに痛みが発生することもあります。
子宮は左右2つの卵巣が交互に排卵を行うため、女性ホルモンの影響を受けた卵巣側で腰痛が起こりやすくなります。
生理痛の対処法のキーワードは、「血行の改善」。様々な方法で血行を良くしましょう。
・腹まきを着けて、腰を温める
・お腹のツボを押す
出典:ssp.co.jp/
生理痛に効くツボです。生理痛になる前から温めておくと予防にもなります。
「気海」はへそから指2本分下にあり、「関元」は気海からさらに2本下の位置になります。
関元から指1本下に「中極」、中極から指3本分離れた位置に「帰来」があります。
漢方薬を飲んでじんわりと血行を良くする
漢方薬は血のめぐりを良くすることで体全体の調子をゆっくりと整えてくれます。
特に生理に良いといわれているのが「加味逍遥散」や「当帰芍薬散」です。
また、便秘や肥満に効く「防風通聖散」も、ホルモンの働きで体にたまった水を排出してくれるのでおすすめです。
内臓の病気
内臓の病気によって腰痛が起こることがあります。
腎臓や肝臓、盲腸などあげればきりがないのですが、女性特有の疾患では子宮内膜症や子宮筋腫などがあります。
<子宮内膜症>
子宮内膜が子宮以外の場所にできてしまうことで起こる症状です。
月経時に出血するために腹痛や腰痛などが起こります。
症状としては、不正出血や経血量過多、腰痛や腹痛などです。
特に生理痛は強くなる場合が多く、寝込んでしまうほどになることも。
早期発見できれば薬を飲んで進行を防ぐことが期待できますので、症状が疑われる場合は婦人科を受診しましょう。
<子宮筋腫>
子宮にできる良性腫瘍を子宮筋腫といいます。
月経に関係する女性ホルモンの働きで増大し、閉経後は小さくなっていきます。
よく見られる症状としては経血の増加・貧血などがありますが、筋腫のできる場所や大きさによって腰痛や腹痛が起こることもあります。
筋腫が小さく悪性の可能性が少ない場合は経過観察することが多いのですが、大きくなると周りの臓器や
神経を圧迫し、痛みや臓器の異常を引き起こすので、手術で切除することもあります。
このように、女性特有の内臓疾患で腰痛が起きることがありますので注意して下さい。
また、半年~1年に1度は婦人科検診でこのような病気のチェックをしておくことも大切です。
まとめ
右腰が痛い時の原因や治療法について、特に女性に多い症状を中心にまとめましたが、いかがでしたか?
腰痛の原因は様々ですが、特に女性は身体的特徴から腰痛になりやすいものです。
特に、月経の周期で発生する生理痛は体の冷えを改善することで緩和できますので、今回紹介した対処法を試してみて下さいね。
また、女性特有の内臓疾患については特に注意が必要です。
症状が疑われる場合はすぐに婦人科に行きましょう。定期的な検診も心がけて下さいね。