左胸がチクチク痛むことに、悩まされている女性のみなさん。
左胸の痛みは病気の可能性のほかにも、ストレスが関係しているかもしれません。
左胸がチクチクと痛むとき、一体どのような原因が考えられるのでしょう。
今回は女性に関わりの深そうなものに焦点を絞って、左胸の痛みの原因や病気の可能性についてお伝えしていきます。
左胸の痛みはストレスが原因!?
左胸の痛みというと、心臓病なのではないかと心配になってしまいますよね。
心臓はやや左寄りですが、ほぼ胸部の中央に位置しています。
実際には左胸が痛いといって病院を受診してみても、狭心症や心筋梗塞といった命にかかわるような病気と診断されることは、それほど多いことではありません。
胸の痛みの原因としては、ストレスが関係していることも多いのです。
よくいわれるものには「自律神経失調症」や「心臓神経症」などが挙げられます。
また「肋間神経痛」の場合にも肋骨に沿って痛みがでるので、左胸の痛みとして感じることも考えられます。
いずれの場合も、ストレスは症状を引き起こす大きな原因のひとつです。
左胸が痛いという症状を気にしながら生活するのも、ストレスとなってしまい悪循環です。
まずは病院を受診し、狭心症などの病気ではないのか診断してもらいましょう。
そのうえで特に心臓に異常はなかった場合、ストレスによるものを疑います。
日常生活でストレスをためないよう、ストレス発散法など意識していくことが大切です。
チクチク痛むときの女性特有の原因とは?
女性で胸にチクチクとした痛みがある場合、乳がんや乳腺炎などの病気の可能性もあります。
左胸が痛いなど片側だけに痛みがあるとき、片方の乳房に異常が起こっているのかもしれません。
乳がんはあまり痛みがないことも多く、早期発見の段階ではしこりとして見つかることが多いようです。
痛み方はチクチクしたような痛み、刺されるような痛みと表現する患者さんが多いです。
また、乳がんのひとつである「乳房パジェット病」でも、胸にチクチクした痛みが起こります。
主な症状としては、乳輪部などにびらんを伴う湿疹ができます。閉経後の女性に多い疾患です。
ほかにも、乳腺炎は授乳中の女性によくみられます。
乳管がつまってしまい炎症を起こしている状態で、発熱を伴い乳房に疼痛を引き起こします。
乳腺炎と似た名称ですが、乳腺症とよばれる30代~50代の女性に多くみられる症状もあります。
良性のもので症状は自然に寛解しますが、痛みがひどい場合には投薬治療もおこなわれます。
以上のように、女性で胸にチクチクとした痛みがある場合には、おもに「乳腺」の疾患を疑い、早めに病院を受診しておくと安心です。
さらに、女性を悩ませる症状のひとつである月経前症候群(PMS)でも、胸がチクチクするという症状を訴える人が少なくありません。
こちらも、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れが影響してきますので、規則正しい生活を心掛け、できれば毎日入浴をして体を温めるようにしましょう。
お腹(子宮)を冷やすことは女性にとって最もよくないことのひとつです。
腹巻などを活用して、冬の冷気や夏のクーラー、夜の寝冷えなどから体を守っていくことが大切です。
左胸の痛みが起こる可能性のある病気は?
最後に左胸に痛みが起こる可能性のある主な病気についてまとめました。
ストレスが原因という場合の多い左胸の痛みですが、中には重大な病気が隠されていることもありますので、痛みが軽くても油断せず病院への受診を忘れないようにしましょう。
狭心症
痛みの他に胸部の違和感、しめつけられるような感じ、息苦しいなどと訴える人が多くみられます。
放って置くと心筋梗塞になってしまうこともあるので注意が必要です。
肋間神経痛
肋骨に沿ってチクチク、ズキズキといった鋭い痛みがあるのが特徴です。
痛む場所はわき腹から胸のあたりまでと広いです。
筋肉痛
病気ではありませんが、筋肉痛も左胸の痛みとして起こる可能性があるのでご紹介します。
大胸筋などの胸部筋肉の疲労や使い過ぎで、とくに左に負荷がかかってしまった場合、左胸の痛みとして筋肉痛が出ることが考えられます。
心臓神経症などストレス由来のもの
ストレスが原因による自律神経の乱れなどでも、胸の痛みが感じられることがあります。
また、女性特有のPMSによる胸のチクチクした痛みなどもあります。
乳腺の病気
女性特有のものです。
乳がんなど悪性の疾患が隠れていることもあるので、気になる症状があるときには早めの受診が安心です。
まとめ
左胸の痛みというと心臓病を連想して心配になってしまいますが、ストレスによるものも多くみられます。
女性では乳腺の病気の可能性もありますので、婦人科や乳腺外来を一度受診しておくと安心です。
心臓神経症やPMSなど、ホルモンや自律神経の乱れからくる症状も少なくありませんので、日ごろから生活習慣を整え、ストレスをためないよう心掛けていきましょう。